①-4目標設定が「茶番」に感じるのは正常です

「評価」というものへの理解

「この目標、意味あるのか?」

目標設定は、多くの会社員にとって違和感の塊だ。
自分で決めた気がしない
達成しても評価が変わらない
そもそも意味を感じない
それでも毎年、同じことを繰り返す。
このとき多くの人は、
「運用が悪いのではないか」
「上司が適当なのではないか」
と考える。
だが、この違和感はもう少し構造的に説明できる。

目標設定の正しい順序

結論から言う。
目標設定は“自由に考えるもの”ではない。
■目標は上から分解されている
会社にはまず、全体目標がある。
売上
利益
成長指標
これが部門・チーム・個人へと分解されていく。
つまり個人目標とは、
全体目標を細かく分けた結果
に過ぎない。
ここまでは①-1で説明した通りだ。
■「自分で決める」は半分正しくて半分違う
ここで、多くの人がズレる。
個人目標を、
「自分のやりたいことを書く場」
だと捉えてしまう。
例えば、
・伸ばしたいスキルを書く
・日常業務をそのまま並べる
・「改善します」でまとめる
本人としては真剣だ。
だが上司の反応は鈍い。
なぜか。
その目標が、
「会社の設計図のどこに当たるのか」
見えないからだ。
形式上、目標は自分で設定する。
だが実際には、
上司の期待
部門の方向性
会社の数値
この枠の中でしか決められない。
結果として、
自由に考えているようで、選択肢は最初から狭い。
■なぜ「茶番」に感じるのか
ここで違和感の正体が見える。
多くの人は、
自分で目標を決めて
それを達成すれば評価される
と思っている。
だが実際は、
目標は上から配分され
評価は別の要因(配分・調整)で決まる
つまり、
目標と評価が完全には連動していない。
このズレが、
やっても意味がない
どうせ決まっている
という感覚を生む。
会社が見ているのは、
・この目標はどの会社目標に紐づくか
・なぜ今必要か
・期待水準はどこか
この3点だ。
逆に言えば、
これが説明できない目標は評価対象になりにくい。
ただしここで重要なのは、
個人の意思は不要ではないという点だ。
役割の起点にはならないが、
精度を高める材料にはなる。
現場にいる人間だけが知っている、
・業務の詰まり
・小さな歪み
・数値に出ない違和感
これらは会社からは見えない。
この情報を使って、
「この目標が合理的である理由」
を説明できる人は強い。
■さらに問題を複雑にする要因
もう一つある。
それは、
目標が“後付けで整えられる”ことがある点だ。
例えば、
実際の業務に合わせて目標を修正する
評価しやすい形に言い換える
これは運用としては合理的だ。
だが受け手からすると、
最初から決まっていたように見える。
これも「茶番感」の原因になる。

目標設定に納得できないのは自然なこと

ここまで整理すると、見方は変わる。
■目標は「契約に近い」
目標は、
自由な宣言
ではなく
役割の明文化
と考えた方が理解しやすい。
つまり、
「この範囲を担当します」という合意
に近い。
■納得できないのは自然
自分で決めた感覚がない
評価と連動しない
この違和感は正常だ。
構造としてそうなっている。
■こう捉えると扱いやすい
目標=役割の整理
評価=別ロジックで決まる
この2つを分けて考える。
それだけで、
「目標に意味を求めすぎる状態」は避けられる。

まとめ

目標設定が茶番に感じる理由はシンプルだ。
自分で決めているようで決めていない
評価と完全には連動していない
この2つが重なると、違和感が生まれる。
問題は意識ではない。
構造の問題だ。
もしこの前提が正しいとすると、
「では面談は何のためにやっているのか」
という疑問が出てくるはずだ。
①-5目標面談が無意味に感じる理由

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